トキ 襲撃事故で検証委発足 「天敵対策甘すぎ」初会合で(毎日新聞)

 新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターで特別天然記念物のトキがテンに襲われ9羽が死んだ事故を受け、環境省は5日、動物や建築学などの専門家でつくる検証委員会(委員長・斉木悦男弁護士)を発足させた。同市で初会合があり、委員からは「天敵対策が甘すぎる」などの厳しい意見が出た。今月27日までに会合を3回開き、事故原因の究明と改善策をまとめる。今秋予定される3回目の放鳥は、検証結果を踏まえて判断するという。

 事故は3月9日夜から10日朝にかけて発生。同センター野生復帰ステーションの順化ケージ内で、3次放鳥に向けて訓練中のトキ11羽がテンに襲われ、うち9羽が死んだ。

 同省の調査で、08年1月には順化ケージ内にイタチが、09年2月には繁殖ケージにテンが侵入していたことが判明。関係者間で情報が十分に共有されていなかった。また、順化ケージの金網の網目が、設計寸法(天井部4センチ四方、側面部2.5センチ四方)より大きい個所が265カ所も見つかるなど、構造上の問題点も浮上している。

 この日の会合では、同省や新潟県の担当者から、07年に順化ケージが完成した際、テンなど小動物の侵入が可能かどうかを検証する動物の専門家の立ち会いがなかったことなどが報告された。委員からは、今後の対策として「すき間をふさぎ、その後も定期的に検査すべきだ」「モニターを通してではなく、目視でトキの様子を確認できるようにしてはどうか」などの意見が出た。【畠山哲郎】

 【ことば】順化ケージ

 野生復帰に向けて、放鳥される人工飼育のトキに、自然界に近い環境で飛翔(ひしょう)や餌の取り方、天敵からの退避などの訓練を行う施設。07年3月に佐渡トキ保護センター野生復帰ステーション内に完成。鉄骨と金網を組み合わせた巨大な「鳥小屋」で、高さ最大15メートル、広さ約4000平方メートル(縦約80メートル、横約50メートル)。中には棚田や池、木などが配置されている。放鳥前の数カ月間をここで過ごす。これまでに延べ46羽が過ごし、うち28羽が放鳥された。

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