NYで流行るインドカレー オールナチュラルの菜食料理(産経新聞)

 【NYオヤジ流レシピ】

 カレーは日本の国民食の一つであり、月に1、2度は食卓に並ぶ人気メニューではなかろうか。

 一般的に日本の家庭では固形状のルーを使用する。激辛、中辛、マイルドな甘辛などいろいろなものがある。また外食ではサラサラカレー、スープカレー、カツカレー、カレーうどんなど数多くのアイテムがあり、若者たちの人気が集まっているようだ。

 ここNYでも数年前から静かなインド料理のブームが巻き起こっている。インド街もできて、うまいカレースポットも出現しつつあるようだ。今回はその本場のカレー作りに、基本中の基本からチャレンジしてみよう。

 食通をうならせる自然の恵みたっぷりの味は、野菜やフルーツ、メープルシロップ、カシューナッツなどさまざまな素材を生かすことから生まれる。具だくさんで、香辛料をふんだんに用いたカレーソースは栄養満点。体も心も温まる。

 カレー(Kari)の語源は、「食事」を意味する言葉から来ているという。南部インドでは、香辛料を使った料理のソースをカレーと呼ぶ。インドの歴史は5000年近くにのぼるが、インドカレーの種類には、その年月と同じほどの種類のレシピがあるともいう。食文化の深さを考えさせられる。

 ヒンズー教、仏教からの由来で菜食主義が主流となる。多種多様なスパイスと野菜をふんだんに使うソースは、地域、民族、宗教、階層で異なり、多くのバリエーションがある。

 大きくは南インド、北インド料理に分けられ、ヒンズー教の中でも完全菜食者と非菜食者(牛肉以外のラム肉、鶏肉、魚を食べる人たち)がいる。宮廷料理の一方で、貧しい家庭がありあわせの食材をとにかく鍋にほうり込み、ぐつぐつと煮立てたカレーも存在する。温度が高く、食材が傷みやすい土地柄だけに、殺菌作用のあるスパイスが欠かせないわけだ。

 インド人は毎日といっていいほどカレーを食べるが、しかし日本流の固形ペースト状ルーで作る濃厚なソースや、あらかじめ混ぜ合わせられたカレー粉は存在しない。黄色のカレー粉は、植民地時代にインドから香辛料を持ち帰り、英国で独自にブレンドされた発明品であった。同じようにインドから英国経由で世界に広まったものに、紅茶がある。

 本場インドで使うスパイスは多様だが、基本はクミン、ターメリック、コリアンダー、フェヌグリーク、チリ、ナツメグ、シナモンなどのスパイスで、パウダー状になったものを使う。日本で市販品として出回っているカレー粉は、7、8種類がすでにブレンドされている。また、ホテルやレストランでは、あらかじめブレンドされたカレー粉と別に、独自のブレンドを使い分ける場合も多い。

 私自身は、よく煮込んだダシにピューレした野菜、フルーツを加え、濃厚なうまみを引き出すカレー作りを心がけている。とくに野菜の嫌いな子供たちには、小さく切ったフルーツとハチミツを加えると喜ばれる。夏バテ、あるいは寒い季節の風邪予防にピッタリだ。

 私の働くホテルでも、ヨーグルト入りのタンドリカレーや、ラムの入ったドライカレーに人気がある。本来のインドカレーは健康食そのものだから、カロリーやコレステロールを気にしなくても満腹感を味わえるわけだ。なかでも英国人はとりわけカレーが大好きで、彼らにとっては定番メニューにもなっている。

 近頃では草食系人間という言葉もあるようだが、今回は自然にこだわった菜食カレーのレシピをお送りしたい。日本では付け合わせはチャツネやらっきょう、福神漬けが定番だが、インドでは薄くて丸い「おかき」のようなパパドン、あるいはタンドリ釜で焼き上げた柔らかいナンなどとともにいただく。サッパリ味のサラダを添えるとさらにおいしい。

【材料(4人分)】

玉ねぎ 大2個(みじん切り)

ショウガ、ニンニク 各大さじ2(みじん切り)

トマト 大2個(湯むきし種取ってサイコロ切り)

カレー粉 大さじ4(好みでスパイスをプラス)

サラダオイル 大さじ4

バター 大さじ4

ニンジン、ポテト、カリフラワー各1カップ(2cmのサイコロ切り)

青菜、キヌサヤ豆、グリーン豆

りんご 1個(皮をむいてサイコロ切り)

マッシュルーム 小6個

ハチミツ又はメープルシロップ 大さじ2

水 8カップ

塩、 適量

ご飯 4カップ 

※白米、又はバスマティ・ライス(Basmati rice)

【作り方】

(1)熱したソース鍋にオイルを入れ、中火で玉ねぎ、ショウガ、ニンニクをカラメル色になるまでいためる。カレー粉を加え、さらに10分いためる。

(2)湯むきしたトマトに2カップの水を加え、ミキサーにかけてジュース状にし、(1)の中に流し込む。ポテト、ニンジン、カリフラワー、りんごと水を加えて45分−1時間くらい煮込む。

(3)野菜がトロリと煮えたら残りの青野菜を加えてさらに15分くらい煮る。ハニー、塩で味を整え、濃厚な味に仕上げる。

ポイント−玉ねぎ、ニンニク、ショウガをよくいためてうまみを出す。カレースパイス、トマトを加えて香辛料をなじませ、野菜がトロリとするまで煮込む。もっと濃厚に仕上げるならアップルソース、ヨーグルトを加えるといい。

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